石英を主成分とする変成岩の一種であるクォーツァイト(Quartzite)のうち白色半透明のものは、緑色に染色され、ヒスイやエメラルドの模造品としてよく使われる。
俗に「インペリアルジェード」とか「ろうかん」と呼ばれる最高品質のヒスイの質感や奥の方まで続く透明感とはやっぱり違って、オモチャ感がある。ぱっと見はキレイなんだけどね、顕微鏡で見れば染めてあることが明確にわかる。
長年お店をやっていると、なんでこんな石があるんだっけな?、お客さんが置いていったんだっけ?という石がたくさんあって、
この染色クォーツァイトもそのうちの一つとして、店の奥から現れた。
ちょっとおもちゃを作ってみるかと思って、アンティーク風のミル打ちにした。
ヒスイカラーにはやっぱり金が合うね。と言っても、これは真鍮。50年やってて初めて真鍮なんて扱ったよ。CAD設計の工賃を除けば、地金代はK18の100分の1、なんと348円で鋳造できた。こういうのが、アクセサリー屋さんで2~3,000円とかで大量に売られているんだね。